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NPOのCFOの「F」は、「Financial」の「F」であり、「FR」の「F」

これまで、NPOのCFOってほとんどいなかったのでロールモデルはなく、日々「NPOのCFOって何なんだろうか?」と自問自答しながら過ごしてきました。

そもそも、NPOでは株式という概念がないため上場がありません。そのため、株式会社のCFO業務の主要な部分である資本政策も、NPOのCFOにはありません。

ややもするとCFOとは名ばかりの、資金繰りを管理する管理部長になってしまうところ、自問自答を繰り返して、ようやくひとつの答えが出てきました。

NPOのCFOは、「FR」に取り組み、NPOの価値を向上させる役職

FRってなんだよ、って思うかもしれませんが、順番に説明しますね。

まず、一般的になりつつある「株式会社のCFO」。会社によってその役割は違うと思いますが、広い意味で「IR(Investor Relations)に取り組み、企業価値を向上させていく役職」なのではないかと。IRによって、投資家に優良企業と認められれば、株式の価値が上がり、企業の価値が上がる。株式会社のCFOは多くの場合、その領域に関する役割を担っている。

一方NPOというと、株主は当然ながら存在しません。NPOの場合、価値を還元しないといけないのは、社会。もう少し言い方を変えると、寄付者・支援者・従業員などの「ファン」に対して、NPOの価値を向上させる必要がある。この役割を担うのが、NPOのCFOなのではないかと。

つまり、FR(Fun Relations)に取り組み、NPO価値の向上をしていくのが、NPOのCFOの役割。

僕はこれまで、CFOは財務のことだけに取り組む役職だと思っていました。その考えが変わったのは、2018年の6月に開かれたNewsPicksの「CFOブートキャンプ」というイベント。

EYアドバイザリー・アンド・コンサルティンク株式会社の髙見陽一郎さんは「CFOは企業価値の番人」とおっしゃり、ユーグレナCFOの永田暁彦は、「経理財務だけではなく人事や商品開発まで、CFOとして役割を担っている」とおっしゃっていました。

つまり、企業価値の向上のためならば、財務から領域を拡大する。それが次世代CFOなんだということを、このイベントを通じて学びました。

僕自身、2018年7月から経理財務だけではなく、広報Web・ファンドレイジングが担当分野として加わっていたので、財務に焦点を合わせすぎることなく、NPOのCFOの役割を考えていきました。

ファンに対する価値を向上していくことが求められるNPOのCFOですが、具体的にどのようにFRに取り組んでいくか。以下が、NPOのCFOに求められうるFRサイクルです。

①経営者の社会課題解決の想いを、計画や数字に落とし込む

ただ想いを持つだけでは社会課題を解決することはできません。定量的・定性的、両面から社会課題解決までのストーリーを作ります。

②ストーリーを語り、リソースを調達する

寄付者・支援者・従業員などのファンに対して、「こんな活動していくことで、社会にこのような価値を出していきたいと考えています」ということを示すことで、資金や人材などのリソースを調達します。要は、社会的インパクトを起こすまでのストーリーを語ることで、ファンを増やします。

③調達したリソースの配分方法を決める

調達したリソースを、どの事業にどの程度投下させるかをしっかり検討します。

④起こした社会的インパクトの測定・評価・ディスクローズ

リソース投下したことによって、どのような社会的インパクトが起こったかを測定、評価します。そしてその結果を、寄付者・支援者・従業員などのファンにディスクローズすることで、ファンの輪が広がり、活動が加速していきます。

①~④のFRサイクルに取り組んでいくことによりファンを増やし、最終的にはNPO価値を向上させていく。これが、NPOのCFOの役割なのではないかと考えています。

CFOの「F」は「Financial」の「F」です。NPOのCFOは、それに「Fun Relations」の「F」が加わります。

つまり、NPOのCFOの「F」は、「Financial」の「F」であり、「Fun Relations」の「F」のダブルミーニングなのです。

このように偉そうに語ってきましたが、僕自身もまだまだ道半ばです。でも、今まで進むべき道は真っ暗でしたが、徐々に道は見えてきました。

ここに書いた内容を実現できるように、日々精進していきます。

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元ネタのnoteです。