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「求人広告はもう終わりだ」は本当か?

※本記事はnoteからの転載となります

「求人広告はもう終わりだ」と耳にする機会が増えてきた。

これはあくまで個人的な感覚だけど、求人メディアに関わる業務に従事している人ほど、上記のような発言をする人が増えている。

これを読んでいる人材業界の方々の中にも、「求人広告は今後どうなってしまうのか」と不安を抱えている方もいるかもしれない。

大手転職サイトの決算を見ていると、軒並みYoY110%-130%ほどの成長をしており、少なくとも求人広告に掲載する求人企業は増加傾向にあると考えられる。(実際に求人の掲載件数も基本的には増加傾向にある)

つまり、掲載企業が増えることで、前課金制の求人広告運営企業や求人広告代理店の売上は伸びていると考えられる。

それなのになぜ、求人広告に従事する人々たちが「求人広告は終わりだ」と口にするのだろうか。この求人広告マーケットの景況感と、求人広告に従事する人たちとの間には、どのような「認識の差分」があるのだろうか
求人広告の未来はどうなっていくのか。

本noteは、人材業界に携わる方々にとって、どこかの記述に少しでも示唆となるような要素があり、業界全体にとって小さくともプラスの影響があると嬉しく思う。

=目次=

マーケットと従事する人間の「認識の差分」

集客チャネルの変化

価値観と情報読み取り能力の変化

求人広告に未来はあるのか

マーケットと従事する人間の「認識の差分」

上述した「認識の差分」についての大部分は、求人広告のビジネスモデルによって説明できる。

従来の転職サイトのビジネスモデルは、掲載課金型の前課金制である。採用したい企業側は、「採用できるのではないか」という"採用への期待値"を買っている。つまり、結果的に採用できなくても、「○○を改善すれば次こそは採用ができそうだ」という論理を持って、再び"採用への期待値"を買ってもらうことができるのビジネスモデルであると言える。

しかし、求人広告の運営に従事している側が思考するのは、「実際に採用できたのか」という"実質的な結果"である。セールスパーソンの努力変数として、採用という結果を出せなかったとしても、上記論理を持って売上成長は見込めるが、競合との差別化や中長期的な売上成長を思考した時に重要なのは、やはり”採用できるか否かという実質的な結果”である。

マーケットにおける掲載件数や売上の成長とは裏腹に、「求人広告はもう終わりだ」と嘆く求人メディア運営者が増加するのも、上記の要素が影響しているかもしれない。

ただ、「求人広告媒体の採用効果が落ちている」という仮説について検証できるデータは市場には出回らない。実際に、どこかの求人広告運営企業で働いている人ですら、上記の仮説を検証するデータを参照できる人は少ないはずである。今回は、求人広告を取り巻く外部環境においての変化から、上記の差分についてもう少し深く考えてみたい。

集客チャネルの変化

求人メディアにおけるマーケティングチャネルの最適解は、目まぐるしく変わっている。リスティングやオウンドメディアなどのSEM時代から、Indeedを代表とする圧倒的なSEOを強みとする巨大プラットフォームとの連携など、求人メディアのアクティブ会員数(実際に転職する会員)を獲得する競争は、既存プラットフォーマーのアップデート新プラットフォーマーの台頭に合わせて大きく変化してきた。

直近では、オウンドメディアからの集客に頼っていた求人メディアは、Googleのアップデートによって大きな影響を受け、それにひもづく形でIndeedなどのアグリゲーションメディアからの集客が大きな割合を占めている求人メディアも大きな影響を受けたはずである。

さらに、Googleアルゴリズムの変更だけでなく、Indeed内でのアルゴリズムの変更にも影響を受ける。その掛け合わせで大きな影響を受けた求人メディアもあると考えられる。

転職健在層のパイ自体が大きく増減することはないが、常にその人たちがどのプラットフォームを通って流入してくるかは変化する。その集客チャネルの変化に最適化していけるかで、アクティブ転職会員の獲得数は大きく変化する。ちなみに、アプローチするターゲットの"転職までの距離"を調整する(企業の口コミサイトなど、潜在層にリーチする)という手法については、登録者数は伸ばすことはできるが、態度変容を促しアクティブな会員(求人に応募する転職者)にすることはweb上だけでは決して容易ではない。


価値観と情報読み取り能力の変化

上述の通り、転職者が参照するメディアやプラットフォーム自体は、時代の変化とともに凄まじいスピードでアップデートしているが、それと同様に転職者の価値観や、情報を読み取る能力においても大きく変化している。

転職や就職の際に、大切にするもの軸も多様化(昔はブランドや給与、今や働きがいや働き方etc)しているし、それに伴い参照する情報自体も変化しているはずである。

今や大手メディアで統一フォーマット化されつつある「会社情報/仕事内容/応募要件」という情報から、自分が受けたい企業かどうかを読み取ることはできるのだろうか。働き方を重視したい、働きがいを重視したい、成長機会を重視したい、そういう転職者層にとって必要な情報は得られるだろうか。

また、転職者の情報読み取り能力も変化している。これは筋肉のようなもので、優劣はないのだが、日々目にしている情報媒体の種別によって、頭の中でイメージできる情報処理精度が異なってきている。昔は本からの情報収集がメインであり、長文から情報を得る能力に長けていたが、少し前のファストメディアやSNSの影響により、長文を読めない人が増えたと言われている。

さらに、tiktokやYouTube、Instagramなどの勃興による、テキストメディアからの卒業(情報を検索する時にGoogleを使わないetc)をした若者が、ミレニアル世代では急増している。テキスト脳から動画脳への変化は5G時代の本格的な訪れにより、この傾向は今後も進んでいくと思われる。(クックパッドからクラシルへのレシピ参照プラットフォームのリプレイスはこの最たる例)

このように、求人広告を取り巻く環境は、2つの大きな変化とともにあると考えられる。このような変化に対して最適化していくことができなければ、中長期的には採用企業からの期待に対して答えられなくなる日が来るかもしれない。


求人広告に未来はあるのか

最後にはなってしまったが、個人的な意見として、求人広告というビジネスモデル自体には、未来はあると考えている。

実際、正社員雇用サービスとなれば、人材紹介or媒体掲載という二強であり、それに代替するサービスは出てきていない。求人広告のマーケットが拡大し続けているのも、代替する採用手段がないというが人事や採用サイドの本音であると思う。
大手の5大メディアの牙城を崩すほどの、影響力を持てた求人メディアはいまだに出てきていないし、特定領域のセグメントで勝負する以外にマーケット自体にインパクトをもたらすサービスは生まれてきていない。

求人広告関連の仕事に従事する方々が「求人広告はもう終わりだ」と嘆くのも、採用企業にとって価値あるサービスでありたいという気持ちの裏返しであるはずであり、採用という価値提供をして、クライアントの事業発展に貢献したいという想いはみんな同じである。

10年後、転職活動の主流になっているサービスは一体なんでしょうか。今と全く変わらない顔ぶれかもしれないし、今とは全く違う顔ぶれになっているかもしれません。

ただ転職するタイミングの人たちにとって、より各人のニーズにマッチする転職先が見つかるようになるのが何より一番であり、現状の転職のように、「入社するまで分からない」というドラッカーが言うように"クジ引き"状態から脱していけるように業界全体がアップデートされていくと良いなと思います。

そんな「求人広告の未来について考える」イベントを開催します。いろんな視点から人材業界について考える時間にしたいなと考えています。
参加費無料なので、ご興味ある方はぜひご参加ください。先着6名です!
お話しできることを楽しみにしています。

▼20191217_求人広告市場の未来とは?


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