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オープンイノベーションはなぜ必要なのか?その背景と現状について考える。

こんにちは!株式会社POLインターン生の伊藤です。
今回の記事では、日本のオープンイノベーションの現状についてお話していきたいと思います。

皆さんは「オープンイノベーション」という言葉を耳にしたことがありますか?
オープンイノベーションとは、他社の持つ技術・アイデア・知識・ノウハウを自社に取り込んで、新たな価値を創造する、イノベーション創出の方法論の一つです。

アメリカのP&G社やGE社、韓国のサムスン社などが実施した全社的なオープンイノベーションの施策は大きなインパクトがありました。
参考資料:https://relic.co.jp/battery/articles/7814

近年、日本においても各社がこぞって「イノベーション創出」を経営課題に挙げ、イノベーションセンターやイノベーション推進室を立ち上げて、様々な取組みに注力しています。しかしながら、グローバルの視点から見ると、日本はまだまだ遅れを取っているような状況です。

「イノベーション」と名前だけ付けられた、中身のない建物を設置するだけでは意味がありません。その本質を理解しながら、今の日本に必要なオープンイノベーションについて説明していきたいと思います。

なぜ今、オープンイノベーションなのか?

まず、なぜ今オープンイノベーションが注目されているのか、その背景について書いていきます。
主な原因としては、技術開発に関する変化が大きいと考えられています。

1. 製品サイクルの短期化と開発スピードの迅速化

経済産業省の調査によると、ほぼすべての業界で商品ライフサイクルが「長くなっている」よりも「短くなっている」と回答した企業が多くなっています。これは技術的なブレイクスルーが生まれるまでの期間が短縮化されたことで、新製品・サービスを市場に投下してもすぐに競争優位性を失ってしまうことを意味しています。

規模を追求した大量生産大量消費の時代はとうの昔の話です。製品がコモディティ化された現在では、消費者の多様化された価値観に対応するため、パーソナライズされた商品が求められています。
このような時代においては、一つの分野に絞って研究開発を行っていても競争には勝てません。

研究開発から製品化までを迅速に行い、多様化された消費者ニーズに応えることが求められている昨今、これらすべてを自社ですべてまかなうことは困難です。他社の技術・ノウハウ・知識などを活用する、オープンイノベーションを取り入れることによって製品サイクルの短縮化に対応する必要があります。

2. モノづくりの民主化

数十年前までは、研究開発は大手企業の専売特許のようなものでした。
製品を新しく設計し、PDCAを回しながら、製造ラインを整え、原材料を調達して効率を上げていくには、それ相応の規模がないと収支が合わなかったからです。

しかしながら、それが今変わろうとしています。
3Dプリンターやレーザーカッター、CNC加工機によって、試作品を作ることは非常に容易になりました。コンピューター上に製作したいもののモデリングデータさえあれば、誰でも作ることができるからです。試作品を作ることができれば、クラウドファンディングのようなプラットフォームを利用して資金を集めることもできるでしょう。このような「モノづくりの民主化」をメイカームーブメントと呼びます。

また、ソフト面ではIoTや人工知能(AI)などのさまざまな技術が生まれ、それらの技術も驚異的なスピードで進化しています。資金調達をしたベンチャー企業は、大企業よりも早いスピードで技術を進化させ、新たな価値を生み出しています。

このように誰でも新たに製品・サービスや事業を立ち上げやすい環境下において、大手企業が競合企業に対して優位に立つためには、有望な技術・アイデアを持っている組織との連携によって競争力を高めることが、有効な解決策のひとつになっています。


以上のようにビジネスを取り巻く環境が変化している昨今、イノベーションの源泉といえる研究開発とリンクしたオープンイノベーションを導入することなしに世界的な競争力を維持していくことは困難です。

産学連携によるイノベーション創出


大学は、新たな技術を生み出すための研究機関として大きな役割を担っています。大学の研究は、民間企業のそれと違い、必ずしも利益を生み出す必要がないこと、研究費の範囲内であれば比較的自由に研究ができることなどから先進的で面白い技術が生まれやすい傾向にあります。

産学連携では企業が大学に資金を提供し、その資金で開発された新たな技術を商品・サービス化するというのが一般的な流れです。これまで青色LEDをはじめ、多くの革新的技術が商品化されてきています。


そして近年、大学で開発された技術を、民間企業に移して商品化するための仲介役の組織として大学にTLO(Technology Licensing Organization, 技術移転機関)が設置されるようになりました。TLOが第三者としての立場として、企業と大学の橋渡しをすることで、スムーズに産学連携の手続きを行えるようになりました。

このような取り組みもあり、日本の産学連携の件数は徐々に増加してきています。しかし一方で、研究者個人と企業の一部門との連携に留まるような小規模な案件が多いです。

この現状に対し、今後は「本気の産学連携」を実現していくことが重要になってきます。
そのための施策の一つとして企業と大学間との研究人材の流動性を高める必要があると考えます。
研究室は閉鎖的な環境であることが多く、普段は内部の決まった人たちとしか会話しません。研究室がもっとオープンになり、外部の人とのコミュニケーションがもっと活発になればイノベーションが起こりやすくなるのではないでしょうか。

コロナ下でもイノベーションは停滞させない

現在、新型コロナウイルスの影響により人々のワークスタイルやライフスタイルは大きく変化しました。
そしてコロナショックによって、中小企業やスタートアップの多くは経営の見直しが迫られています。

人々の生活スタイルが変わったことで、世の中の「ニーズ」は大きく変化しましたが、一方でオープンイノベーションのような「新たな価値創造の仕方」に問題は生じていません。

しかしながら、従来のオープンイノベーションでは「偶発性」に頼ったパートナー探しを行ってきました。ビジネスコンテストや学会などを通じて、方向性を同じくする沢山の人々が「密」な空間に集まることによって偶発的な出会いを促進させていたわけです。

wirhコロナの時代ではこのようなアプローチは難しくなります。
Zoomなどを用いたオンラインミーティングなどでは、初めて会った人と密なコミュニケーションを取ることが難しい面もあるということは、皆さんも感じていることかと思います。
特に研究活動などにおいて、雑談などの何気ないコミュニケーションがイノベーションの可能性に繋がることもあると思います。

これからのオープンイノベーションでは物理的な距離を一定に保ったまま、心の距離を「密」にしていくような取り組みが必要になってくるかもしれません。


株式会社POLでは、未来を加速する(Accelerate the Future.)をミッションに日本における官民学の壁を取り払い、オープンイノベーションを当たり前の世界にすることで、研究者全員の可能性を最大化したいと考えております。
株式会社POL:https://pol.co.jp/

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