【シド・ビシャスになりたかった】
おはようございます。イデアルアーキテクツの山本です。
思春期の頃にやってしまいがちな痛い行動や、後に恥ずかしくなる言動を、
大人になってから発動してまう「中二病」と言う、
伊集院光さんが考案した素敵な言葉があります。
僕の中学二年生の頃も他を圧倒するほどの感受性の暴走や、
自分の力量や世間を知らないが故の勘違いも
恐ろしく甚だしい物が多々ありました。←長い。
それらはもう、甚だしいなんて言葉程度では表せないくらい。
はなはなはだはだしいくらい。何それ。
全て、中学二年生の未熟な少年の想像や行動なので、
過保護で優しく生暖かい目で読んでくださると幸いです。
まだインターネットが一般家庭には普及していなかった1988年、
中学二年生の時にVivienne Westwoodと言うブランドの存在を偶然知り、
周囲が誰も知らないブランドの存在を、
まるで自分だけの宝物のように感じました。
どこで売っているのかもわからず入手することはできなかったけど、
憧れだけが募りに募っていたある日、
そのブランドの衣服を無料で提供されているシドという男が
イギリスに存在しているらしい…という誤った情報を知り、
その誤った認識の延長線でセックスピストルズ(英パンクバンド・1975-1978)を知りました。
紆余曲折を経てレコードを手に入れ、ドキドキしながら聴き、
そのクオリティーに愕然としたのを今でも覚えています。
以下、未熟な僕の脳内。未熟な脳内ですよ(念)。
・このシドと言う男が弾いている楽器はベースと言うらしい。
・ギターより弦が2本も少ないので、その分簡単に違いない。
・このクオリティーでVivienne Westwoodが貰えるなら…
僕は家を飛び出し、楽器屋に向かい、今考えると安価なのですが、
当時の僕には大金の〇万円をはたいて初めてのベースを購入しました。
なぜ、僕が突然ベースを買ったのか。
それは…
憧れのブランドとは言え、どこで売っているのかさえ分からないのならば、
向こうから着て下さいと言わせるくらいの男に、僕がなればいいだけ作戦。
とんでもない大風呂敷を、さも楽勝のように広げに広げた僕ですが、
これって感情を差っ引いてシンプルに言うと、
全ては、『服を着る』そのために。ってことですよね。
もちろん、音楽で成功するというのはそんな簡単なものではなく、
死ぬほど挫折を繰り返しましたし、
当然ですがVivienne Westwoodが提供されることもありませんでした。
それでも昨年まで32年にわたり音楽に携わっていられたので、
思春期の爆発力と言うものは計り知れないですね。
あ、シド・ビシャスには、なれなかったけど、ピッコロには、なれました。