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大企業からベンチャーのCFOに。「成長への渇望」が常に挑戦し続ける原動力となる。

ビデオテクノロジーとビッグデータで企業とクリエイターをエンパワーメントする」をミッションとする株式会社エビリー。

CFOの坂田元は、東大法学部を卒業後、野村證券でリーマンショックを体験したという経歴の持ち主です。そんな彼がエビリーに入るまでの経緯や、CFOとして初挑戦した資金調達の裏側をお伝えします。


リーマンショックで体験した、一夜にして世界が変わる金融の儚さ

「振り返ってみると、新しいことに飛び込むのが好きなのかもしれません」 ーーこのように語る坂田は、2006年に創業したエビリーにとって初めてのCFOです。彼は2018年10月にエビリーに入社し、ファイナンス領域にとどまらず、ゼネラルマネージャーとして幅広い領域を担っています。

そんな坂田ですが、もともとはベンチャーとは対極の世界に身を置いていました。東大法学部に入学した彼が、就職活動を迎え思い描いていたのは、「金融業界で働く」という未来だったのです。

坂田 「私が就活をしていた2007年当時は、リーマンショックなどの金融危機もまだ起きておらず、金融業が全盛の時代でした。そうした時代の空気に触れ、『金融で企業活動を影から支えたい』と漠然と考えるようになったんです」金融業界に絞って就職活動をはじめた坂田。複数の企業を検討するなか、野村證券でM&A業務を担当するOBと出会います。金融という仕事のダイナミズム、魅力を熱く語る姿に心を動かされた坂田は、野村證券に入社することを決めました。

坂田が最初に配属されたのは、国債などの売買を扱うマーケット部門。大手企業や財団、更には各種法人などに対して証券を売買する業務を担当することに。毎日夜遅くまで金融に関する勉強を続け、精力的に日々を過ごしていた坂田でしたが、ある日、予期せぬ事件に直面します。それが、2008年に発生したリーマンショックでした。

坂田 「あのときは、『一夜にして世界が変わることがあるんだ』ということを非常に思いましたね。それまで1億円の価値があった債権が1000万円まで値下がりするような状況でしたから。金融の儚さのようなものを感じた瞬間です」

リーマンショックの激動を経てから数年後、坂田は財務系の部署に異動します。ここで、自社の資金繰りや債権の発行などの仕事を担当するなか、彼は「直接事業に携わりたい」との想いを募らせていきます。

その後、坂田が選んだ次の職場は、金融業とはまったく違う業界でした。


「この会社を何倍、何十倍に成長させられるか?」成長の手触り感を求めて


7年半の勤務を経て坂田が転職したのは、船による貨物輸送事業などを手掛ける日本郵船でした。当初は財務関連の部署に配属されることを予想していましたが、建機や自動車の集荷といった業務を担当することに。

坂田 「最初は戸惑いましたが、まったく違う業界ということで、すべてが面白かったですね。 貨物船の中なんて見たこともありませんでしたから。業界の人たちの人間関係も濃くて、金融の世界とは違った楽しさを感じました」

このように新たな仕事に邁進していた坂田でしたが、3年半の勤務の後、エビリーに転職します。大手証券会社と大手貨物業界を経て、さらに異業種に転職しようと考えた理由は何だったのでしょうか。

坂田 「大企業がこれから先、何倍、何十倍に成長することは考えにくいですよね。何となく将来が見えてしまう。そういう気持ちが、私も大企業に10年ほど身を置くなかで出てきました。周囲は優秀な人ばかりで学びは多かったのですが、もっと企業の成長を実感できるような仕事をしたいと思ったんです」

そこでまず坂田が思い至ったのが、“ベンチャー”への転職。それまでの大企業志向から方向転換し、「次の転職先は“人”で選びたい」と考え、幅広い領域のベンチャーのなかから、転職先を探します。それから間もなく、坂田はとあるきっかけでエビリーを知り、オフィスを訪れます。

坂田 「エビリーの社員に話を聞くつもりで気軽に行ったのですが、中川がいきなり出てきて、正直戸惑いました(笑)。そのときに中川から誘われて食事をしたのですが、彼に強い魅力を感じたことを覚えています。ベンチャーの社長だから、結構暑苦しい人なのかな、と思っていたら、物事を冷静に分析していて。しかもブレイクスルーできるような大胆さもある。話を聞くうちに、『この会社なら、大きくできるかも』『この社長なら自由闊達な会社になる』と確信しました」

苦戦した資金調達の中で見えた、これからの事業戦略

エビリーに入社した坂田が、最初に感じたのは「社員間の距離が近い」こと。2020年1月現在、エビリーの社員数は45人。高校の1クラス分くらいのメンバーがワンフロアで働いています。それは大企業に勤めてきた坂田にとっては驚きでした。

坂田 「一緒に働く社員はもちろん、社長にも気軽に話せます。前に勤めていた会社では、社長と直接話をすることなんてあり得なかったですが(笑)。あと、仕事のスピード感も圧倒的に違いますね。自分の考えを社長に相談して、すぐに実行できる。こういう環境が自分の肌に合っていると感じます」

入社後、坂田が最初に大きな責任を担ったのが、シリーズBの資金調達。動画配信サービス「millvi」や、YouTube動画分析サービス「kamui tracker」といったプロダクトの機能やマーケティング体制の拡充など、将来に向けた事業基盤強化を目的とする重要なプロジェクトです。

もともと金融業界で仕事をしていた坂田でしたが、ベンチャーの資金調達は未知の領域。彼は資金調達を実現させるまでに、中川とともに30社から40社ほどのベンチャーキャピタル(VC)を尋ね、プレゼンテーションを行いました。

坂田 「当初は、かっこいい会社のプレゼンを真似して、“我々の目指すべき理想像”を主に語るような構成にしていました。でも、まったくウケが良くなくて。そのときにあるVCの方に言われたのは、『しっかりしたプロダクトがあるんだから、もっと具体的に教えてほしい』ということ。

そこから方向転換をして、今のプロダクトをどうスケールさせるのかという点を重視するようにしたんです。それまでになかったKPIを設定して、具体的に事業の伸びや今後の見込みをロジカルに説明するようにしたら、徐々に良い反応を得られるようになりました」

そうして坂田のチャレンジは実を結びます。エビリーは2019年12月、大和企業投資株式会社とNTTドコモ・ベンチャーズから、計2.5億円の出資を受けることとなりました。この結果を受け、坂田は喜びを感じるとともに、今後の事業成長を見据えて、あらためて気を引き締めています。


成長こそが喜び。だからこそ、さらなる高みを目指す

資金調達を実施してから、エビリーが注力しているのが、人材採用です。プロダクトの開発、営業、バックオフィスなど、あらゆる部署において事業基盤の強化を図っています。その変化は、坂田の目にはどう映っているのでしょうか。

坂田 「私が入社したときよりも10人以上社員が増えていますし、目に見えて活気が出てきました。たまに営業の社員が出払うと、ギャップで寂しくなるくらいで(笑)。事業の数値も目に見えて変化しているので、会社の成長を肌で感じますね」

一方で坂田の頭にあるのは、「エビリーの成長はまだまだこれから」ということ。将来のIPOを見据え、彼は人事制度や内部統制など、あらゆる側面からエビリーのレベルアップを図っています。

坂田 「エビリーの株主の皆さまは、私にとってはチームの一員という感覚です。事業に関わるアドバイスやサポートをいただいたり、事業シナジーがあったりと、とても良い形で資金調達を実現できています。私としては、その期待に報いることができるようにしたいと思います。

CFOという肩書きこそあれ、自分の領域にとらわれず何でもやるつもりなんです。『来た球をひたすら打つ』という表現が近いと思いますが、それが本当に楽しい。会社とともに自分自身が成長していると感じます」

大手企業からエビリーのCFOに転身した坂田。その自由でチャレンジングな精神は、今やエビリーの成長に欠かせないものとなっています。エビリーのミッション「ビデオテクノロジーとビッグデータで企業とクリエイターをエンパワーメントする。」のもと彼は挑戦し続けます。

(text by PRTable)

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