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COO岡部に聞く、MaaS Tech Japanが注力する“ソリューション開発”とは?(後編)

MaaS Tech Japan(以下、MTJ)が注力事業と位置付けるソリューション事業。そこで進めるソリューション開発とはどんなものなのか、改めて、当社取締役COO/事業開発統括の岡部に迫るストーリーの後編。

後編では、MaaSデータ連携基盤はなぜ必要なのか、具体的なユースケースと、岡部が描く未来について聞きました。

MaaSデータ連携基盤は、なぜ必要か?

(前編で)交通系データは「形式がバラバラ」とおっしゃっていましたが、具体的にどのようなことか教えてください。

岡部:これには日本の交通分野特有の事情があるのですが、大きく2つあります。

1つは歴史背景として、日本の交通システムは成り立ち的に、民間の交通事業者がそれぞれにシステムを作って発展してきました。各事業者が社内で自由にデータを作って使ってきたため、データの形式やフォーマットが各社でバラバラなのです。

それぞれデータの形式が違うので、他の交通事業者とデータ連携をするためには、クレンジングや位置情報を合わせること、形式を揃えるといったデータの前処理が必要不可欠です。

もう一つは、そもそも交通系のデータというものが、非常に種類と量が多いことです。

鉄道会社では列車側と駅側の時刻表や運賃系のような更新頻度の少ない静的な情報。あとは、各車両の現在位置や、電車が一時停止した際の復旧後のダイヤなど動的な情報もあります。この時間帯に改札を通った人は○人で、今駅の中には○人いるとか、他にも車両毎の乗車人数データを取っている鉄道会社もあるなど、元々扱うデータの種類や量が多いです。

鉄道だけでこれだけの種類があるのに、同じようにバスやタクシーもあって、さらに新しい交通サービスとして、デマンド交通やパーソナルモビリティーなども増えていて、ここにさらに個人の携帯電話の位置情報や移動データなども加わります。

日本全国で鉄道会社が約150社、バス会社が約1000社、さらにタクシー会社はもっと沢山あるとなれば、交通事業者が持ってる交通データの数も量もとてつもない種類と量があるわけです。

MaaSやスマートシティのデータ連携が話題になっていますが、その課題を解決するということですね

岡部:そうですね。この状況を打破するのが、MTJのTraISAREです。TraISAREは簡単にいうと、形式がバラバラのバスや電車など交通各社のデータをすぐ使える状態に変換するシステムです。

TraISAREで処理することで、MTJ独自の共通化されたデータ形式に変換され、そのまますぐにAPIや集計処理や機械学習に使えるんですね。

データサイエンティストに連携作業をお願いすることも出来ますが、手作業でのデータ連携作業は膨大な時間がかかるうえ、今あるデータをいくら繋げても、またすぐ未来のデータが出てくるため、きりがありません。

データの前処理に時間を費やしてしまい、肝心な分析に十分なリソースを割けないというケースも少なくはなかったと聞きます。

Webの当たり前をリアルの交通の分野に

そんなに手間が取られるのは、もったいないですね。

岡部:Webの分野ではGoogleアナリティクスのように、Webサイト内での回遊性や最終的な購買率といったデータを瞬時に取れる仕組みになっています。ログデータの全てが自動的にウェブ上に生成されるので、いつでも手に入れることができるわけです。

一方、モビリティーはリアルのサービスなので、人の移動データは間接的にしか手に入りません。交通以外の分野では当たり前にできるデータの利活用を、フィジカルな交通分野でも実現する、それがTraISAREです。

TraISAREを使って、どんなことを実現したいとお考えですか?

岡部:MTJのソリューションを通じて、「ウェブの当たり前を、リアルの交通の分野に」実現したいと思っています。

街の中にはタクシーや公共交通、新しいモビリティーサービスとかいろいろありますし、これからもどんどん増えていくでしょう。そういったものを社会全体として統合的に分析する必要があると思っています。

TraISAREをどのように使っていただくと交通の課題解決につながるのか、これをユースケースの開発と言うのですけど、今MTJではユースケース開発に力を入れています。

具体的なユースケースを教えてください。

岡部:TraISAREは基盤のシステムなので、AIと同じように多様な場面で活用いただけると思います。すでに事情や課題の異なるいくつかの地域で実際にTraISAREを使っていただいて、開発と検証を進めています。

1つ目は、ビジネスパーソン向けのケースです。詳細は現在検討中ですが、東京メトロ様と「Outlook予定表の空き時間を踏まえた移動提案」や「東京メトロのリアルタイムな運行情報と連携した遅延情報通知」また「ワークスペースなどのシェアオフィスと連動した隙間時間活用提案」などを実現し、ビジネスパーソンのビジネス加速をさせるユースケースとして、当社ソリューションの活用を検討しています。

2つ目が、最近コロナウィルスで安心・安心と移動の両立が話題になっています。利用者にはなるべく密を回避して移動したいという思いがありますし、自治体や鉄道会社も住民や乗客に混雑回避できるような情報提供をしたいと考えています。そこで、鉄道会社のデータと携帯からのデータ(人流データ)の情報をTraISAREを使って連携し、各列車の混雑状況を精緻に把握して利用者に案内をするというケースです。

この他に、ある自治体ではデータに基づいた交通計画の作成に使っていただいています。

TraISAREで交通サービスの融合を進める

MTJソリューションの活用により、どんな未来を描いていますか?

岡部:これまでデータが使われていなかった世界でデータが使われると、物事が一気に進みます。それは交通の分野も同じで、この先、データを根拠にしたサービス開発や政策作成はどんどん進むはずなので、MTJのソリューションを通じて、交通の進化や価値向上に貢献していければと思っています。

交通業界って、他の業界から見るとても分かりにくいので、飲食店が送迎サービスをやりたいとか、エネルギー会社がEV車の利用状況を検証したいというときにも、これまでは連携のハードルが高かったように思います。

でも、MTJの基盤があれば、他業界の事業者でもモビリティーのデータとの連携がやりやすくなるため、サービスの融合がさらに進むのではないかと思っています。

2021年からは、これらのソリューションを皆さんに実際に使ってもらう発展期、拡大期、社会実装期に突入する段階になります。

いよいよ社会実装期に突入するMTJで、今後どのような方に活躍いただきたいですか?

岡部:例えば、前職でコンサルティングをしてたけど、もっとサービス社会実装に関わりたい方や、データサイエンティスト、マーケティング、販売など、いろんな知見のある方が力を発揮できる会社だと思います。

色々お聞かせいただき、ありがとうございました!

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