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COO岡部に聞く、MaaS Tech Japanが注力する“ソリューション開発”とは?(前編)

MaaS Tech Japan(以下、MTJ)が注力事業と位置付けるソリューション事業。そこで進めるソリューション開発とはどんなものなのか、改めて、当社取締役COO/事業開発統括の岡部に迫ります。

今回はその前編として、当社事業の全体像と、当社ソリューションを開発するに至った背景となる交通分野の課題などを聞きました。

MaaSはAIやDXと同じく、課題解決のための手段

まずはじめに、改めてMT Jの事業概要を教えてください。

岡部:MTJはMaaSを専業にしたスタートアップです。主な事業内容はMaaSに関するコンサルティングとソリューション開発の2つです。よく「MaaSやりたい」っていう相談を頂くんですが、私の中では「MaaSやりたい」というのは「AIやDXやりたい」というのに近いものだと思っています。

AIとMaaSが近いとは?

岡部:AIは効率化のためとかコスト削減のためとか、何かしら目的があって導入しますよね。MaaSもそれと同じで、何かしらの課題解決のための手段として導入するわけです。

MaaSの導入には、何のために、どの地域、どのモビリティで、どんなサービスを作りたいのか、その実現にはどのようなサービスの連携が必要で、その裏でどんなデータ連携が必要かなど、きちんと考える必要があります。

MaaSを導入したいという交通事業者や自治体、企業に対して、MaaSの企画やプロジェクト推進のお手伝いをしているのがコンサルティング事業です。そして、企画の段階からもう一歩進んで、実際にMaaSを導入するとなった時に必要な機能を提供するのがソリューション事業です。

2つの事業分野のうち、ソリューション事業について具体的に教えてください。

岡部:ソリューションは「問題解決」という意味ですが、そもそもMaaS自体が交通分野のソリューションです。

具体的な事業の話の前に、交通分野の現状や課題について簡単に話します。これまで交通分野は多くの社会課題が未解決のまま残っていると言われてきました。

交通に関する課題は地域ごとに違っていて、例えば都市エリアでは人口密集や満員電車の問題があります。

最近では、アジアやアメリカ、ヨーロッパなどの海外主要都市との都市競争力を向上させるために、都市の住みやすさや魅力度といった観点から、デジタルサービスの導入を政策として推進する動きがあります。

一方、地方の都市では、人口減少によって公共交通の利用者が減る中、生活の足である交通インフラをいかに維持していくことがが課題です。実際、全国約1600の自治体が平均で年間約数億円の補助金等を投入して交通事業を維持しているそうで、これも大きな課題ですし、運転手不足も深刻な問題です。

観光地ではコロナ渦でも安心・安全を確保した上で、いかに移動や経済活動を回復させていくか、奮闘されています。

これらの課題はまだ明確な答えが出ているわけではなく、現在進行形なうえ、今後さらに深刻になる可能性もあります。このような未解決課題が山積みな交通分野でも最近、技術的に変化の兆しが見えてきています。

今、交通業界にパラダイムシフトが起きている

変化の兆しとは具体的にどのようなことでしょうか?

岡部:ここ数年でデジタル技術が進化し、交通分野で扱えるデータの種類や量が圧倒的に増えました。スマホを多くの人が持つことで、移動の位置情報や経路検索、移動の予約情報と実際の移動データ、個人情報と紐づかないICカードの情報などが取れるようになりました。また交通事業者でも鉄道の運行データや改札の入出記録などがほぼリアルタイムで把握できます。

最近ではスマホの経路検索に各列車の混雑状況を表示して、別の経路を使った方がいいとか出発を30分遅らせたほうが良いといったダイナミックな行動案内ができるようになってきていますよね。

様々な交通系データの利活用によって、まさに今、交通業界でパラダイムシフトが起きています。

交通業界のパラダイムシフトの中で、MTJはどのような取組みをしているのですか?

岡部:これから自動運転やパーソナルモビリティ、デマンド交通などの新しい乗り物や、サブスクリプションなど新サービスが次々出ていて、これからも増え続けていくはずです。

定額チケットを導入したら、実際に乗客がどれだけ増えて、それはどういう属性、路線、時間帯なのか。逆に効果がなかったのはどこかなど、そのサービスの導入効果を正確に見ていくことが大事ですよね。

別の言い方をすると、インターネット業界だと、広告を出したらABテストをして、効果を検証・分析して、効果なかったものは改善するといったPDCAを回しますが、このサイクルを交通分野でもできるようにしようとしているのがMTJのソリューションです。

交通ビッグデータの利活用を支援するソリューションを提供

それでは、そのMTJのソリューションの具体的な内容をを教えてください。

岡部:MaaSのサービスを通じて適切な課題解決をしていけるように、MTJでは交通ビックデータを集めて、統合して、データの分析やアプリ案内などに使えるようにするための3つのソリューションを提供しています。

1つ目がMaaSアプリ。2つ目は実際にどうアプリや交通サービスが使われ、交通が運行してるのか見て、フィードバックできるのがMaaSコントローラというシステムです。

3つ目が、MTJのコアのシステムですが、アプリとコントローラーのベースとなるMaaSデータ統合基盤の「TraISARE(トレイザー)」(以下、TraISARE)と言う、いろいろなモビリティデータを統一的に取り扱えるようにする基盤です。

この3つがMTJを提供するソリューションで、特に2と3はMTJ独自のコンセプトです。

伺いたいことがいくつかあるのですが、まず最初にMaaSコントローラーについて教えてください。

岡部:MaaSコントローラーは交通事業者や自治体を支援するソリューションです。

自治体の場合を例に話すと、自治体の多くは、地域にある全交通事業者の情報を集めて、それを基に交通施策を考えていらっしゃいます。

道路の交通量は定期的に国が5年に1回の割合で実施する全国的調査(道路交通センサス)などを基にしています。あとは鉄道やバス、タクシーなど、交通事業者が各社で集計した各駅での乗降人数やバスの乗車人数、利用者の属性などのデータもあります。ただ、各社のデータは形式がバラバラのため、全てを同時に一覧で見ることはできませんでした。

それがMaaSコントローラーを使えば、全ての交通系のデータをダッシュボードに一覧表示することができるようになります。つまり、この地域のこの人が期間中、何に乗ったとか、どこからどこに移動したといった交通データや移動データ、どの路線が運賃獲得できていて逆に獲得できてないのか、などのデータを、モビリティの垣根を越えて一元的に把握・利用ができるようになります。

色々な交通系のデータを一覧で全部見れるということですか?

岡部:はい。さらに、MaaSコントローラ上でモビリティごとのリアルタイムの乗車状況の把握や分析、予測データを使ったシミュレーションを行う技術開発をしています。

そして、このMaaSコントローラーやアプリで交通データが使えるようにするためのシステムが、TraISAREです。

(後編へつづく)

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