テックリード
テックリード/エンターテイメントのインフラを作り上げる
主に2つの事業を展開しています。
・XRライブ事業
VTuberをはじめとする、あらゆるアーティストのXRライブやイベントの企画~制作までを一気通貫で支援
・SPWN Portal事業
チケット、物販、配信などエンターテインメントに関わるあらゆるビジネスを実現する統合型プラットフォームの提供
バルス株式会社
こんにちは。バルス採用ブログ編集部です。
前回の記事では、「SPWN Portal」というプロダクトの開発にフォーカスをしましたが、本記事はビジネスの観点でのお話になります。
ターゲットは誰で、そこにはどんなペインがあり、どう解決していくのか、そして最終的に目指すべき世界とは?そのためにどんな人材を必要としているのか?
CEOの林(@884norikazu)と、SPWN Portalのプロダクトマネージャーをしている味野(@minodisk)に話を聞きました。
まずは、林さんのキャリアを聞きたいです。
林:最初は、音楽の道で食べていきたくて専門学校に行っていたんですが、辞めて大学に入り直しました。エンタメ系の仕事に就こうと思っていたんですが、なぜか新卒で金融業界に飛び込んで(笑)。投資銀行関係を5年半ほど経験した後、事業に関わりたくてファンドに転職しました。そこでは営業担当として、オーダースーツ事業を展開している企業のWebマーケティングや、店舗改革のブランディングに携わりました。その後、前職はモバイルコンテンツ制作の会社で、新規事業の立ち上げに関わりました。
そこから、バルスを創業したきっかけは何だったんでしょう?
林:前職で、何度も中国に視察に行かせてもらうことがありました。現地で、海外の人たちが日本のコンテンツに熱狂しているのを目の当たりにして、音楽はスポーツと同じで、言語関係なく国境を超えるんだ、と感じたんです。その頃ちょうど、キャラクターをリアルタイムで動かしたり、モーションキャプチャーや、描画するためのゲームエンジンなどの技術が伸びてきていたので、そういった技術を使ってコンテンツを創りたいと思い、2017年に会社を創業しました。
味野さんは、どんなキャリアを?
味野:僕は、エンジニアからスタートして、受託や事業会社でバックエンドやフロントエンドの開発に携わってきました。PdM(Product Manager)にシフトしたきかっけは、前々職のFinTechスタートアップにいた時ですね。最初は開発をしていたんですけど、途中でPdMやりませんかとお話があり。運用の中で経験はしていたものの、体系的に「プロダクトマネジメントするとは」というところから取り組み始め、難しさや楽しさに触れていきました。その後、前職では組織改善のプロダクトのPdMに携わり、今年からバルスに入っています。
バルスにジョインした決め手は何だったんでしょう?
味野:PdMとして解決できる課題の領域が広く、自分が一番ハマりそうなイメージを持てたことですかね。既に出来上がっているプロダクトだと、入ったらPdM業しかない世界が見えていたので、より自分がバリューを発揮できるところを探していたんです。
実際、バルスではプロダクトマネジメントを行う傍らで、実装やBIツールの導入なども行っていて、チームとして手が回っていないところに自らハマっていきつつ過ごしていますね。
あとは、やっぱり、採用面談の中で林がしてくれたプロダクトの話が、納得感があって面白かった。
バルスの事業の変遷について、聞かせてください。
林:創業当初、XR技術を使ったバーチャルのライブプラットフォームを作るところから始めました。当時まだ黎明期だったVTuber(Virtual YouTuberの略)は、バーチャルライブプラットフォームとの相性が良く、VTuberを起用したライブを制作することが多くなっていきました。周囲からはよく「VTuberの会社を作ったんですね」と言われるんですけど、実はそんな意図はなかったんですよね。
なるほど。「バルス=VTuber」のイメージが強いのは、会社の成り立ちから来るものだったんですね。そして、創業時には「SPWN Portal」事業はなかったと。では、どんな流れで?
林:とあるバーチャルライブで、ファンを限定して、オンラインでライブに参加できるコーナーをしようとなったんです。チケットの販売時、外部のサービスを使うとファンを特定できないので、チケット販売や顧客データベースの機能をつくりました。それが2018年で、SPWN Portalの原型ですね。
その後、オフラインだけでなくオンライン体験も合わせて提供していきたいと配信サービスを始めたり、ECと会場物販がワンセットで利用できるシステムを作ったりして、現在のように様々な機能をワンストップで提供できるようになったのが、2019年です。その後、2020年に外部向けに提供を開始しました。
結果、バーチャルのライブを制作する「SPWN Stage」と、ファンのデータベースを作り、アーティストのマネタイズのポイントをワンストップで提供できるサービス「SPWN Portal」という2つの事業になったんです。
少しずつ、成し遂げたいことを積み重ねて事業化していった。それが今の「SPWN Portal」なんですね。今回はその「SPWN Portal」にフォーカスして話を聞いていきたいと思いますが、そもそもユーザーは誰を指しているんでしょう?
林:大きく分けると、エンドユーザーと主催者の2つに分かれるのですが、主催者のペインの解消を通じてエンドユーザーであるファンの満足度をあげようというプロダクトになります。
主催者は、どういったペインを抱えて、それに対して「SPWN Portal」を提供することで、どう解決できるのでしょう?
林:例えば、とあるタレントさんはTwitterで100万人、YouTubeで50万人、インスタで30万人のファンを抱えているとした時に、じゃあ、シンプルに180万人のファンがいるということになるのか?実態は誰も分からないんですよね。同じように、A社のサービスでチケットを、B社のサービスでグッズを、C社のファンクラブサービスを運営して・・・だと、ファンが何回見に来てくれて、何を買ってくれて、どんなコンテンツを求めていて、というのが分からない。分からないから、カンに頼る運営になっている。それがペインの部分ですね。
味野:なので、ターゲットはもっと言うと、主催者の中のマーケターですかね。顧客像がよく見えていない中で感覚でおこなっていたマーケティングが、データによるマーケティングに代わる。それによって、ファンのことを理解できるようになる。
感覚的な事業運営ではなくて、ファンにとって価値のあることをデータドリブンに運営し、提供できるということですね。
少し話に出ていましたが、確かにコロナによってオンラインの時流が一気に来ましたよね。市場の変化については、どう考えていますか?
林:コロナによって、コンテンツをオンラインで展開することに抵抗がなくなってきています。でも、コロナはきっかけでしかないんですよね。数年前から、世の中で「DX」というワードがトレンドとして出てきたように、エンタメ業界でもデジタル化の流れは来ていた。エンタメ業界はそれが遅れていたんですけど、コロナで否が応でもデジタル化しなきゃいけなくなって、一気に進んだんですよね。
市場としては、コロナで凄くへこみはしましたけど、その前まではライブエンタメ分野は毎年成長していっていました。アフターコロナでは、ビジネスの出張のようにライブエンタメが戻らないかというとそうではなくて、アメリカとか見ても人が集まるということはすぐに再開する、そうするとライブエンタメも元に戻ると思ってます。その時は、過去に戻るんじゃなくて、オンライン+リアルを融合したものが普通になると考えてます。
エンタメ業界のマーケットの特徴としては、どんなものがあるでしょう?
林:アニメやバーチャルは日本だけでも1兆円近い市場になってきていて、物凄く大きいですね。加えて、NETFLIXがあっても他の配信サービスが潰れていないところから分かるように、エンタメって「コンテンツ」に対してファンがつく属性があるので、一社が独占するのではなく、複数の会社が市場シェアを取り合うんです。
顧客のこことここを取られたら終わり、という業態ではなく、幅広く浮き沈みも激しいので、入り込んで伸ばす余地は凄くたくさんある。
味野:僕は入社して半年ですが、実際中で見ていると、凄い量の人が一つの配信に来たりするので、コンテンツに対する人の集まり方がエグイなと思います。勢いと可能性を感じますね。
林:1つのライブ配信の売上で、数億とかいきますもんね。あとは、今まではアーティストが事務所に所属して活動していたところから、個人で活動するというところにトレンドが変わってきているので、益々僕らのツールの提供先は増えていくんだろうなとは思います。
YouTuberやTikTokerを見ていると、個人で手に入るツールを活用しながらセルフコンテンツ化して活躍していますしね。今後、多くのアーティストの方々の創作活動やエンタメコンテンツのファンの皆様に貢献していきたいですね!
ここからは、組織的な話を聞きたいと思います。林さんは、バルスをどんなチームにしていきたいですか?
林:プロスポーツのようなチームにしたいというのは、よく話します。例えば野球だとバッティングピッチャーがいないと選手は練習ができない。支えるスタッフも前に出る選手もどっちが偉いわけでもないじゃないですか。そういった、それぞれの役割に対して全力でアウトプットを出していくチームになることが、理想だと思っています。
味野:マッチョですね。
それぞれの役割ごとに責任を全うし、達成していく集合体ということですね。
味野:ただ、それを全うするためには相応のスキルが必要だと思うので、求められる要件水準は高くなると思います。
確かにそうですね。社内では、達成するための仕組みとして取り組んでいることはありますか?
味野:前回ちょっと紹介した、OKR(Objective Key Result)ですかね?
林:OKRもありますが、ユーザーの声を吸い上げて、メンバー全員が知れる仕組みを作ろうとしています。ユーザーの要望を全て叶えることは不可能なのですが、実装も然り、ビジネスサイドのフロントも然り。真摯に受け止めて、どう対応していくかを考えられるようにしたいです。
なるほど。ビジネスサイドと開発サイドは、どのように連携しているのでしょう?
味野:僕らPortal開発チームはスクラムを取り入れているのですが、スプリントのレビューや、レトロスペクティブにはビジネスサイドのメンバーにも参加してもらっています。
ライブ配信という、生モノを扱っているので、現場で起こるトラブルも結構あって、今週はこういう事象が起きて、こうやって解消しましたよ、同じことを二度と起こさないためにはこうしなきゃいけないですよね、という話をビジネスサイド交えて議論しています。
機能に関して主催者とのコミュニケーションも多く発生するので、ビジネスサイドと連携していかなければいけない部分は、普通のプロダクト開発に比べて多いです。
最後に、これからバルスに入ってくるまだ見ぬ新しいメンバーに求めることはありますか?
林:プロダクトそのものや、サービスが実現し得る世界観に対する共感、ですかね。
ビジネスサイド、開発サイド、それぞれだとどうでしょう?
林:ビジネスサイドとしては、ユーザーの声を聞いて、開発サイドと一緒にどう解決していくかを考えられることだと思います。数字を作ることも凄く重要ですけど、会社にとっては短期的な解決方法にしかなってないので。サービスをよくするためには何をしなければいけないかが見えている方を求めたいですね。
味野:エンジニアは、自走する力と、「作っているプロダクトの先にユーザーがいるんやで」っていうことに興味があるかどうかですかね。技術を極めることは大前提ですが、それだけに興味がある方は大きい企業の方が活躍する場があると思います。今のバルスのフェーズではどちらかというとプロダクト思考が強めの方が、ハマるのかなという気がします。
最後に。これだけは伝えておきたい!っていうのありますか?
味野:そうですね。「フラット」っていうのと、「裁量ありまくりなので注意してください」っていうことですかね。裁量がありすぎるのは良いことだけでもないと思っていて、課せられる責任も重くなるので。その二つですかね。
林:味野さんが締めてくれましたね。その通りだと思います!
バルスでは、ソフトウェアエンジニアやビジネスサイド(セールスやCS)、その他ポジションについても積極採用中です。
転職するかどうかは未定だが、話を聞いてみたい、という方も大歓迎です!
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