1
/
5
This page is intended for users in Hong Kong. Go to the page for users in United States.

AI×コミュニケーションで日本の労働生産性を上げる『MiiTel』を着想するまでーーRevComm創業ヒストリー(その1)

はじめまして。RevComm(レブコム)広報担当です。今日から2回に分けて、代表、會田武史(あいだたけし)のインタビューを通して当社の設立ヒストリーをお届けしたいと思います。

會田は現在30歳。三菱商事でさまざまな事業開発を手がけ、ビジネス手腕を磨いたのち起業。その経緯とAI搭載型クラウドIP電話「MiiTel(ミーテル)」というプロダクトを着想したきっかけについて聞きました。

「やりたいこと探し」に明け暮れた学生時代



―― 「起業しよう」と思ったきっかけは何だったのですか?

小学校4年の時に遡ります。夢を因数分解すると、「すべき × できる × やりたい」になると思うのですが、僕の場合は小学校4年の時に自分の「すべき」が決まりました。父、祖父共に会社を経営していたこともあり、僕が人生においてすべきことは「自分でオーナーシップを持ってビジネスをして、世の中の仕組み創りをして、日本を世界に発信すること」と決めました。「すべき」が決まると、「できる」も必然的に決まるので努力のベクトルは定まるのですが、難しいのは「やりたい」を決めることでした。

自分は何をしてビジネスをするのか、世の中の仕組み創りをするのか、日本を世界に発信するのか、小学4年の時からずっと「やりたいこと探しの旅」を続けていました。

―― その後、どのようにやりたいことを見つけたのですか?

大きな転機が2回あるのですが、1回目は大学2年に留学した時、2回目は社会人6年目の時です。

リーマンショック直後にアメリカに留学したのですが、当時アメリカ経済は壊滅的だったにもかかわらず学生は活き活きとして、起業したり、NPOに従事したり精力的に動いていました。僕のルームメイトも起業して結局失敗したのですが、失敗した時に「さあ、次は何をしようかな」って、明るく言ったんです。その時僕は、「やりたいことが見つからない」という言い訳をしている自分がそこにいることに気付き、衝撃を受けたのを今でも鮮明に覚えています

その後、NPOプロジェクトを起ち上げたり、カリフォルニアの広告代理店でインターンしたり、精力的に動き始めました。帰国後も社団法人や学生団体を起ち上げたり、アメリカで携わっていたNPOの日本法人のプロジェクトマネージャーをしたり、とにかく動き回ってました。学生起業も考えたのですが、燃えるような熱意を持って取り組みたいと思えることが見つからなかったので、「自分でオーナーシップを持って」という文脈を一旦捨てて総合商社に入ることにしました。

商社では、商材は自動車、地域は中東10か国・トルコ・ウクライナ・コーカサス、業務内容はトレーディング・新会社設立・クロスボーダーM&A・セールス/マーケのコンサルティングなど様々な地域で様々なビジネスを行いました。6年間のうちに商社で経験できるビジネスはほぼ網羅的に経験させていただいたと思います。

2回目の転機は、社会人6年目の2016年11月、当時ウクライナにいたのですが、とある週末に自分の将来を想像した時でした。当時、仕事は楽しくやり甲斐もあって毎日充実していたのですが、「なぜ自分は若い時に挑戦しなかったんだろう」と振り返る刹那が将来絶対にあり、そしてその時「會田武史じゃなくなる(誰か他の自分になってしまう)瞬間」が確実にあることに気付いてしまったんです。その事実に気付いた時、めちゃくちゃ怖くなりました。「やりたい」を決めないと何も始まらず、一生このまま終えてしまうという猛烈な焦燥感に駆られ、「今後3~5年で大きな波になる要素技術 × 日頃自分がPain(苦痛)に感じていること」という2軸で「やりたい」を決めました。

―― なぜ当時のご自身は、「何をやりたい」のかわからなかったのだと思いますか?

結局、未来に対する想像力の欠如と、踏ん切りを付けられなかったことだと思います。これから3~5年で世の中がどうなっていくのか、よって自分はどういうポジションを取るべきか決められなかったんですよね。そうすると、僕に限らず皆何をし始めるかというと「できない」を消し始めるんですよ。だからMBAに行くことを考えたり、CPA(公認会計士)の勉強をしたりするんです。でもそれってキリが無くて無知の知が分かっていないんですよね。知らない・できないを1つ潰すと、その倍くらい知らない・できないが増えるんです。そうこうしているうちに結局時間だけが経ってしまい、何もポジションを取っていない(リスクを取って挑戦していない)、という状況に陥ってしまうんです。

AIという伸び盛りの要素技術でコミュニケーションロスを解消したい


―― 何がきっかけで、今の「MiiTel」の事業を思いついたのですか?

思いついたのではなく、そこに課題があったからMiiTelを提供しています。MiiTelという事業アイディアがあった訳ではなく、「誰の、どんな課題を、どのように解決するのか」を突き詰めたらMiiTelになりました。

最初に決めたのは先ほど申し上げた通り、自分の「やりたい」の軸です。「今後3~5年で大きな波になる要素技術 × 日頃自分がPain(苦痛)に感じていること」という2軸で考えた結果、AI × Communicationとなり、そこから更に具体的な経営戦略・戦術に落とし込んだ結果、MiiTelに行きつきました。

―― なぜ<AI×Communication>だったのでしょう?

まず、これから3~5年で大きな波になり得る要素技術はなんだろうと考えた時に、真っ先に思い浮かんだのが、①量子コンピュータ、②ブロックチェーン、③AIの3つでした。

なかでもAIは、2010年代に大きく発展したディープラーニングにより急速に応用可能性が高まっており、論文を20本程読む中でフィジビリティが高いという確信を持ちました。ディープラーニングの力を使えば、過去の膨大なデータをもとに人間ではおよそ予測できなかったようなアウトプットを出すことができ、無限の可能性が広がっていると感じ、とてもワクワクしました。

そして、日頃自分がPain(苦痛)に感じていたことは「高いコミュニケーションコスト」でした。日本社会は、「何を言ったか」ではなく「誰が言ったか」が優先されることが往々にしてあるため、コミュニケーションコストが高いんです。そこに一石を投じることで、日本の生産性は飛躍的に高まると信じています。あと、僕と話していて感じていると思うんですが、僕は人と直接話すのが好きなんですよ(笑)。

よって、「今後大きな波になる要素技術」、「日頃自分がPainに感じていること」、「自分の好きなこと」の3つが重なったので、事業ドメインをAI×Communicationにしました。

―― そこから、どのように経営戦略に落とし込んだのですか?

最初にゴールを決めました。最終的に我々がやりたいのは、「経営判断AIを創出するプラットフォーム」を創るということです。イメージとしては、Amazonのレコメンド機能の経営版という感じですね。

経営判断AIを創るためには、経営判断のビッグデータ×AIエンジンが必要ですが、AIエンジンは既にテックジャイアントが莫大なリソースを割いて取り組んでいるのでWhat not to do(我々がすべきではないこと)です。そう考えると、我々がすべきことは経営判断のビッグデータを集めるプラットフォームを創ることだと思いました。詳細は割愛しますが、そこから逆算して、4象限分析とかヒアリングを繰り返した結果辿り着いたのがインサイドセールスでした。ですので、MiiTelというアイディアがあった訳ではなく、「誰の・どんな課題を・どのように解決するのか」を突き詰めたらMiiTelに辿り着いたというのが正しいです。ちなみに、最初の打ち出し角を決める為に4象限分析やヒアリングを繰り返したと申し上げましたが、週末起業を始めた2017年2月から会社設立した2017年7月までの6か月間で10回ピボットしています。

―― 10回もピボットして、最終的にMiiTelだと決めることになったポイントは何だったのでしょうか?

①課題の大きさ、②課題解決可能性、③市場規模の大きさ・拡大可能性、④社会的意義、の4点を高いレベルで満たすことが出来たからです。だから、迷わず決断できました。①②は、仮説を立てながら現場にヒアリングして探していくのでミクロ視点の話ですが、③④はマクロ視点の話です。どんなに課題が大きくて、かつそれを解決できるアイディア・技術があり優秀なメンバーが集まっていたとしても、市場規模が小さかったり、社会的意義が薄いとユニコーンになり得るスタートアップは作れません。

因みに、我々は「Voice(声)」「Inside Sales(インサイドセールス)」という2つの伸び行くマーケットに軸足を置いています。

まずVoiceについては、これからVoiceがユーザーインターフェースになっていきます。まさに今、ユーザーインターフェースのパラダイムシフトが起こる転換点にあると思っています。

2018年のアクセンチュアによる調査[※参考]によれば、スマートスピーカーの所有率は中国、インド、アメリカ、ブラジル、メキシコの5カ国でオンライン人口の3分の1に達していると言われています。そしてスマートスピーカーのユーザーのうち3分の2がスマホの利用時間が減ったと回答しています。すなわち、Voiceが新たなインターフェイスになるということなんです。今まではGUI(グラフィカルユーザーインターフェイス)だったものが、これからはVUI(ボイスユーザーインターフェイス)にシフトしていくと思います。実際に僕がウクライナや、サウジに行ったときに衝撃を受けたのが、みんなWhatsAppで「声」を送り合っていることでした。GUIに慣れる前にVUIに触れると、皆VUIをメインに使うようになることを目の当たりにしました。

次にInside Salesですが、消費の在り方のパラダイムシフトが起ころうとしている中で、今後大きく伸びていくと思っています。今までの消費は、まとまった金額を払って「所有」するスタイルがメインでしたが、これからはサブスクリプションモデル(相対的に少ない金額を定額・定期で支払うモデル)で「利用」するスタイルがメインになります。この消費パラダイムの転換と共に、企業は営業を在り方を見直さなければなりません。これまでは、いかに対人関係を築いて売り切るかが重要だったので労働集約的にコストを掛ける営業スタイルでも成り立っていました。一方、少額で「利用」するスタイルが広がると、すぐに利用を辞めてしまうリスクが増えてきます。そのような状況下では1顧客の獲得コストをそこまで掛けることはできません。従って、超効率的な営業体制の構築が必須で、移動を要しないInside Salesへのシフトが必然の流れになります。直近3年間でInside Sales市場はCAGR(年平均成長率)15%程度で成長していると言われていますが、この動きは加速していくと思っています。実際に、Inside Sales関連のイベントを行うと1,000人以上のオーディエンスが集まります。

伸び行くマーケットに軸足を置けば個社の事業成長に市場成長のモメンタムも加わるため、指数関数的な成長を実現できる可能性が高くなります

そして社会的意義については、これから生産年齢人口が激減する日本が経済的・文化的・社会的に豊かになる為には一人当たりの生産性を上げなければなりませんが、MiiTelが取り組んでいるのはまさに営業生産性の向上で、日本社会に大きく貢献する可能性を秘めています。

以上のような思考プロセスで行きついたのが、AI搭載型クラウドIP電話「MiiTel」です。それを実現する優秀で熱い想いを持った仲間が集まっているので迷わず突き進めています。今後、インサイドセールスの領域で基盤固めができたら、1on1や会議における課題を解決するミーティングAI、意思決定を助けるビジネスディシジョンAIまで進化させたいと考えています。また、BtoBのみならずBtoCや、グローバル展開など多面的に考えているので、さらに優秀な仲間を集めて事業を加速度的に拡大させたいと思っています。

ビジネス領域の自然会話をAIで解析、フルスクラッチですべて自社開発した『MiiTel』

―― 改めて、「MiiTel」の優位性について教えてください。

①自社で内製している点、②良質なビッグデータを集めるスキームを創れた点、の2点です。

まずMiiTelは、大きく3つの技術領域の掛け算で成り立っています。①クラウドPBX(電話サーバーのクラウド化)、②音声解析エンジン、③CRMと連携可能なWeb Application。3つのうち、①と②は特に専門性・特殊性の高い技術ですが、他社が開発したテクノロジーは使わず全て自前でフルスクラッチで開発しています。

さらにMiiTelは電話というコミュニケーションインフラを提供しているため、<ビジネスコミュニケーションのビッグデータ>を蓄積できていることも優位性の一つです。

テックジャイアントがいる中で 「②音声解析エンジン」の精度で勝てるわけがないと思われがちですが、全くそうは思いません。Voice Conversation Dataを4象限(横軸:Business、Private、縦軸:自然型会話、コマンド型会話)で分類すると、テックジャイアントが持っているのはPrivateサイドのみです。実は、ビジネス系の音声ソリューションを提供できている企業はほとんどないため、BusinessサイドのVoice Conversation Dataを持っている企業はほぼありません。翻って、MiiTelはリリースから約半年で100万件を超えるビジネスシーンにおける人間同士の自然な会話データを蓄積できており、今この瞬間もユーザー数の急速な増加によってデータ量が指数関数的に増えています。

RevComm創業ヒストリー(その2)に続く

株式会社RevComm's job postings
8 Likes
8 Likes

Weekly ranking

Show other rankings
If this story triggered your interest, go ahead and visit them to learn more