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Eテレ制作からIT企業に来たガチ演劇人 後編!

ガチ演劇人として教育番組を作っていた早坂さんが、ClipLineのようなIT企業に転職したのはなぜ?

そこはやっぱり疑問に思われるところですよね。芸術というのは、社会と繋がってこその芸術だと思っていて。ちょうどClipLineに入社する前後の時期、中高生向けに演劇のWSをする機会があったり、演劇以外の媒体で脚本を書く機会があったりして、演劇で培ってきた経験を生かして、より広がりがある活動ができてきた時期でもありました。自分が持てるスキルを、演劇以外の媒体で活かす可能性があるんじゃないかと思えたタイミングだったのかもしれません。

逆に演劇でいうと、自分が目指してきた現場にどんどん行けるようになってきた時期ではあったのですが、10年後の未来とか人生とか、創作と生活のバランスを考えはじめた時期でもありましたね。

わたし自身、とあるコーヒーチェーンで長くトレーナーをしてきたのですが、ここ数年の、他店舗経営のチェーン店を取り巻く環境の変化を肌で感じていました。固有の「人」に依存しすぎた教育システムに固執するのは、いまの時代にふさわしくないのかもしれません。人の入れ替わりの早いチェーン店に、より豊かな学習環境が提供できたら、そのために、この演劇人として培ったスキルが生かせたらという思いはありました。

その分野で受賞経験をお持ちだそうですね?

利賀演劇人コンクールという演出家を対象としたコンクールで、優秀演出家賞という賞を頂きました。一緒に、観客賞も。

演出のコンペ? トガ?

まずは、どんなコンクールか説明しますね。「利賀芸術公園」という富山県南砺市という場所で毎夏行われているコンクールでして。この「利賀芸術公園」というのは演劇の聖地みたいな場所なんです。

利賀はこんな場所です。端的に山奥です。

このコンクールは書類審査があり、審査を経て全国から選出された演出家が、出演者を集めて上演審査に望みます。

わたしは利賀山房という合掌造りの家を劇場にした空間で上演を行いました。利賀山房は重要文化財です、空間がとても強いんですよ。以前から、上演してみたかった劇場でした。

IT企業とは縁遠い業界から転職したように思いましたが、今納得しました。あらゆるコンテンツは、何らかの形で演出されているわけですから、早坂さんのキャリアには一本、筋が通っていることがわかりました。

演出の仕事とは、どういう仕事か、よく聞かれますが、私は上演に関わるすべてのことを「direct=指し示す」仕事だと思っています。劇場で起こっていること全てには理由があって、演出家はその全ての理由が説明できないといけない。例えば、「舞台で俳優が持っている小道具の竹槍が、どうしてその長さか?」と聞かれたら演出家は答えられて当然なんです。

コンクールは、富山の山奥で行われるうえに、上演審査が決まってからの準備期間が非常に短いんですね。わたしだけでなく、俳優・スタッフも相当な覚悟で挑んでいたので、たくさん喧嘩もしました。

カンパニーで演出家の私が最年少だったんですが、灰皿は投げなかったですけど、いろいろありましたね笑

ラストの演出が、あまりに尖っていてコンクールの運営側に本番前日にNGをくらったり・・・話せるエピソードはたくさんあるのですが、またこれは別のときに・・・

これからのキャリアで、何を作ってゆきたいですか?

仕事として取り組んでいると、企画力や企画推進力を評価されることが多いんですね。「企画を立てる」「企画を進める」うえで大切なことは、「これを伝えたい!」という核心を掴むことだと思うんです。核心を掴んで、イメージが描ければ、あとはそれを形にしていく作業を進めればいい。

ClipLineの仕事では、クライアントの「ブランド」が描く顧客ストーリーだけではく、従業員のストーリーも読み取ることが必要です。表層的なニーズ=ご要望の核はなんなのか、それをストーリーとしてどうコンテンツの形に落とし込むか、という形式化が仕事の中核です。

核心を掴んで、媒体を問わずよりよいコンテンツを作り続けること、また、大きなビジョンとしては、多くの人がそれを享受できる場作りをすることを目指していけたらと思います。

プライベートな思いとしては、自分なりの「これを伝えたい!」という核心を作品に昇華できたらと思います。いままで、ハイペースに作品作りをしてきましたが、自分の人生のペースにあわせて、コツコツと。演劇なのか、文章なのか、はたまた映像なのか、作るという意味ではあまり媒体にこだわりはないです。

先日、地域に根ざしたアートプロジェクトの一貫で、紙芝居の脚本を書きました。実際に親子で見てもらう機会があったのですが、このように少しでも豊かな時間作り、よいコミュニケーションの場作りを推進できるような、作品作りをしていきたいですね。

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