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コンサルからスタートアップ転職のリアル。最短で成果を出す「仕組み化の匠」の足跡

「難易度はとても高いが実現したらすごい」「チャレンジングで面白そう」。アーリーフェーズにある企業への転職にこだわり、熟考の末、キャディに転職したという正林さん。入社後は持ち前の知的好奇心と、コンサルファームでの9年間の経験を活かし、わずか1年で社内でもハイパフォーマーとして活躍する正林さんに、コンサルからスタートアップへの転職のリアルと、キャリアをフルに活かす秘訣を聞きました。

転職するなら、大きなことに挑戦しているスタートアップへ

ーー 正林さんのこれまでの経歴とキャディに入社された経緯をおしえてください

2010年に新卒で日系のコンサルティングファームに入社し、アソシエイトとしてベーススキルを学びながら様々な業務を担当しました。

2年ほど勤務した後にデロイトトーマツコンサルティングに転職し、製造業の中でも特に化学・素材業界のお客様と取引する部署に配属されました。

デロイトトーマツで働いた7年間は、マーケットリサーチから中期の事業戦略策定、 M&A、SCM、BPRなど、組織・人事系以外は大枠では大体経験させてもらったと思います。

マネージャーに昇格したあと、コンサルファームとしては珍しいかと思いますが、営業責任もを負う立場となりました。あとは東南アジアに出向させてもらったりもしました。

ーー新卒から9年間、ずっとコンサルファームで活躍されてきたのですね。そこからなぜ製造業スタートアップへ?

クライアントの課題も難しいものが多く、とてもチャレンジングだし、実際に提案したことを常駐してインプリメント(実行)するところまで関わったりもしたのですが...あくまでもアドバイザリー業であって。

リアルな現場で「実際に事業を創る・動かす経験」をしてみたい、という感情がふつふつと湧いてきたんです。コンサルから事業会社へ転職する典型的な理由だと思いますが、特に急いではいなかったしコンサルの仕事も面白かったので、ここだと思う会社が見つかれば、という感じでしたね。結局転職しようと思ってから、キャディと出会うまで、実際3年くらいかかりました。

ーーキャディのどういったところが魅力的でしたか?

キャディに知り合いが働いてたことをきっかけに、最初は軽い気持ちで話を聞きに行ったんですが、知れば知るほど難易度が高い挑戦だと思ったんですよね。プラットフォームを標榜する以上、取引量を増やして、さらにエコノミクスを成立させるために標準化や自動化を進めていかなければいけないわけですが、金属加工部品の特注品における受発注には標準化しにくい変数が極めて多い。

「これ、本当に実現できるのかな。事業として成立するのかな」と思いましたが、「だけど、本当に実現したらすごいな」と。構想が大きいし、とてもチャレンジングで面白そうだと思いました。

デロイトトーマツで7年ほど製造業のお客様を中心に取引してきたので、なんとなく次も製造業に関わる仕事がしたいという気持ちもあり、どうせなら大きなことに挑戦する会社が良いなと。

また、経営に近い所でスピード感を持って仕事ができ、できあがった特定の組織ではなく、全社の視点を持てるアーリーフェーズの会社であることにもこだわっていたので、それらが揃っているキャディに決めました。

ーー正林さんの現在のポジションと業務内容をおしえてください。

オペレーションマネジメント(Ops Management)と呼ばれる部署で、現在の当社の基幹業務である受発注オペレーションの標準化や効率化をメイン業務としています。今後、会社が何倍にも大きく成長して行く将来像を見越して、その成長に耐え得る仕組みを考えるというミッションを掲げた部門のマネージャーです。

テックチームとも連携しながら、 営業案件の組成から納品までのプロセス全体を効率的に行う仕組みを考えています。

ーー チャレンジングな課題が多い中でも、正林さんが特に貢献できそうだと思ったところや力を注ぎたいと思ったのはどういったところですか

コンサルファームでは幅広いテーマの案件に携わっていたので、どの部署に配属されてもなんとかやっていけるのではないか、とある程度の自信はありました。エントリーする際もオープンポジションで申し込みました。

自信があったと言うとおこがましいのですが、プロジェクトマネージャーとして、あまり触れたことのないお題に対して提案し、プロジェクトを組成し、実行するという業務を回してきた経験があったので、どんなお題を出されても、それなりにキャッチアップできるだろうと思っていたところもあります。

ーー 実際に入社されていかがでしたか?

手応えを感じたところとチャレンジングだなと思うところの半々といった感じです。難しさでいうと、やはりアーリーフェーズの企業なので、判断業務がまだまだ多く、キャリアの長いベテラン社員の形式知化されていないスキルに頼っている状態でした。

あとは、得意先や加工に関する知識のキャッチアップでしょうか。例えば、どの製品をどの協力工場さんで作るかの選定時に、自動で捌けないものは部品の特性や形状を見ただけでどこが適切か判断していかなければいけないんですね。

パートナーさんの数はカテゴリにより異なりますが数十社から数百社あり、どのパートナーさんに何を割り当てるべきか。そこが仕組み化されていませんでしたし、判断方法自体がまだきちんと整備されていなくて。専門性の高い知識が膨大に必要なところだったので、なかなか苦戦しました。

追い詰められて形式知化されていない業務を徹底的に言語化してみた

ーー 最も貢献できたと実感したエピソードはありますか?

入社3か月目で新しい部門に移ることになり、キャディとしても戦略的に大きなチャレンジをしたタイミングで、形式知化されていない製品を専門的に担当して割当していくチームに配属されました。

以前は「板金」、「旋盤」、「フライス」といった自社で対応できる金属加工だけに絞って受注していたのですが、「産業装置機械の部品を一式で受ける」という戦略に切り替えることになったのです。

しかし一式で受けるとなると、これまでキャディでは取り扱ったことのないものが混ざってきて、これらを「なんとかする」ということが必要になったわけです(笑)。そんな部門に、まだまだ知識も十分じゃない中、移ることになりました。

ーーなかなか危機的な状況ですね?(笑)

この配置は正気か?と思いましたが、そこの部門の専属になったからこそ頭が回ったというか、これから先、キャディに入社してくる人はおそらく全員同じところで悩むわけで、ここを可能なかぎり定型化しようと。

例えば、図面を渡されてもその属性を瞬時に判断するのはかなり難しい。図面を分割していくと、材質や形状、大きさ、加工法といった変数が存在します。大きな変数はカテゴリ化したデータがすでに存在したので、取り扱いの少ないレアな加工情報をコード化して「どの会社さんに発注している実績があるか」を調べやすいようにしていきました。

あとは、定型業務をアウトソースがする仕組みの雛形も構築しました。プロセスの途中に判断が必要なことが多いと、アルバイトさんや派遣さんなどに業務をお願いしても膨大な質問対応が必要になってしまう。

できるだけ長いプロセスで業務を切り出して実行してもらえるよう、判断業務をなるべく前に寄せ、パートナーさんへの依頼に必要なドキュメント類の整理・準備を切り出せるようにしました。

もっとも、自分もまだまだ未熟な中でどうにか結果を出さなければならないという中での試行錯誤でしたが、「詳細に理解して判断する」から「実績をもとに判断する」という視点に頭を切り替えたことが突破口でした。

ーーコンサルファームで培ってきた経験や考え方を応用できたことなど教えてください。

キャディに入社して今のオペレーションマネジメント部で6部門目になるのですが、共通してやっていることは各部門で属人的になっている業務を言語化・仕組み化していっていることだと思います。

実際に自分の手でオペレーションを回してみると、無駄な業務が多いことに気付きます。業務の切り出しや、上述したような判断基準の整理など仕組み化を進めていくと、社員がすべき業務は大分減りました。この先半分くらいまではしていきたいですね。

現在、20人規模のシェアードサービスセンターのようなチームを構築して受け持っているのですが、実際に業務を円滑に回すことができています。コンサルをしていた時にBPRのプロジェクトに携わっていたこともあり、業務効率化の経験はとても活きていると思いますね。

ーー 整備されていない状態を整えていく過程を楽しんでいるようにも見えます。

そうですね。みんなが難しいっていうことを自分も納得したいんですよね。コンサルだとパートナーやマネージャーから当たり前のように言われますが、物事を分解して整理して考えて、「どこがなぜ難しいのか」を自分の言葉で言語化したい。

ベテランの人たちが「シックスセンス的」にこなしているかのように見えることを見たり聞いたりして、本当に難しいところを見極めて言語化してみる。そしてその理解する工程や議論が楽しいんだと思います。

ーー逆に、コンサルから事業会社への転職で、難しかった点や戸惑った点はありましたか?

前述の「企業の選定を仕組み化」していった時、5名ほどのチームでほぼゼロからの取り組みでした。しかしこれはこの部門だけの問題ではなく、データを取得・活用するチームやパートナーさんと折衝するチームなどの他部門と地続きで繋がっている問題だったりします。自チームだけの課題解決ではなく、横断的な視点を持って同時並行で成立する状態を作らなければなりません。

コンサルからのキャリアチェンジで戸惑ったのは、こういった実装するために複数の問題を常に同時進行で考えて解決していかなければならない点です。

コンサルの場合、M&AならM&A、BPRならBPRといった感じでスコープが明確なので、他への影響などは懸念で挙げたり、もしくは後続の別プロジェクトで考えたりしていたんですよね。

複雑に絡み合う課題に同時にアプローチしていかないとやりたいことができないので難易度が高いなと思いました。

ーー コンサルファームから転職され、入社1年という速さでご自身の価値を発揮できたポイントはどこにあったと思いますか?

一つに、物事を分解して考えるということはやはり大切なポイントではないでしょうか。属人的な業務に対して何が難しいのかを感度よく分解して言語化できるか。

あとは、優先順位やリードタイムを考慮してプロジェクト設計を行うことですかね。例えば、目下オペレーションの標準化に取り組んでいて、「標準プロセスのマニュアルを作る」、「啓蒙して回る」、「事務センターに切り出して定型処理する」など、打ち手が複数あります。

その中で、採用のリードタイムが発生することは先にやらないと時間軸が合わない、など全体を考えてスケジュールに落とし込んでいく。そういった細かいプランニングができるのは前職の経験が活きているなと思います。「あっ、やべー間に合わん」って散々やってきたので(笑)

何かのお題に対して、何が難しいのかを分解し、解決するには何が必要かを設計して、その優先順位とスケジュール・リソースプランをひく。これってまさにコンサル時代にやってきたことなんですよね。

コンサル時代の緻密さを持ちながら、スタートアップのスピード感で動く面白さ

ーーキャディに入社して身についたスキルやご自身が成長したなと実感したことはどういったことですか

コンサルファームでは分析や論理的に不整合がないようにプレゼンするということを常にやってきたので、入社当初は分析にこだわったりいちいち資料化したりすることに時間をかけすぎていました。

よく事業会社に転職したコンサル時代の先輩方も仰ってましたが、「 7割正しいと思ったらGO」だと考えるようになりましたね。以前は何かとパワーポイントも使いがちでしたが、「メモ書きでも説得できればGO」といった完成度よりスピード重視の考えに変わっていきました。

あとは、泥臭い行動もとても大事だと思うようになりました。朝会で大きな声を出して唱和する、みたいな(笑)。「リアルに物事を動かす」ということの難しさを身に染みて感じています。

ーーコンサルファームから事業会社に転職をする人が持っておくべきマインドセットは?

細かいプランニングとか言っておいてちょっと矛盾しますが、「やってみなはれ精神」ですかね。とりあえずやってみる、あとはやりながら考える、という。

コンサルファームでは、報告資料を出すときに「神は細部に宿る」なんてよく言われてこだわったりします。でも事態が刻一刻と変わっていくスタートアップにおいては、実際にちょっと回してみて細かいところを付け足していくというやり方の方がワークしやすいと思いますね。

ーーキャディの面白さや個性について教えてください。

「意思決定がとにかく早い」ことと「課題がとにかく多い」ことは圧倒的かと。まだサービス自体も固まりきっておらず、プロダクトの前提すら変わることも多い。とは言っても、仮説がちゃんと検証されて次のステップに進んだりピボットしたりしているというポジティブな意味です。

お客さんにとって「こういうところが価値になるはずだ」ということがどんどん前進したり、これまで良いと言われてたことでも「こちらの方がもっと良い」と切り替わったり。そういった、日々の変化が大きい環境ってすごく楽しいですよ。

ーー最後に、キャディに来るか迷ってる人の背中を押すような一言お願いします!

製造業でここまで大きな課題に向かっている会社はレアだと思います。自分も3年探してキャディを見つけたくらいだったので(笑)。もし製造業にそこまでこだわりがなくても、業界構造を思いっきり変えるような仕事がしたいと思っている人にとっては、キャディはこの上ない挑戦になるのでは。

個人的には、どうせやるならまだまだカオスな、全社の動きもがわかるようなアーリーフェーズのスタートアップの方がおもしろくない?と思います。あと、コンサルは頑張れば戻れると思う!(笑)だからまずはぜひ飛び込んでみてほしいです。

Photo by Taiga Yamazaki

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